提箸宏詩集 30/60

十二月の雨と雨のあいだに

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目よりも高い位置で
問いに手をのばす
葉を取り出すと
水は流れ始めた
なおも枯葉を探る
指先の感覚
昇りつめた脚立から
見えない屋根
その先の青空に手を伸ばす
風は吹いている
雨と雨のあいだを
風は吹く
昨晩
雨はビシャビシャと
問いから溢れ
十二月の
心を
うった
屋根を覆うように
南側から木々は枝を伸ばしている
すでに葉を振り落として
風は吹いている
明日窓を拭こう
明日庭を掃こう
脚立を立て
問いに手を掛けよう
十二月の雨と雨のあいだに

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